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ふりがな
鏡沼の伝説
鎌倉時代。都の若武者・和田平太胤長(たねなが)は、時の執権・北条時政の悪政を改めんと討伐を企てました。
しかし、策謀は事前に発覚し、胤長は遠く奥州岩瀬の地へ流されてしまいました。鎌倉に残された胤長の妻・天留(てる)は、夫への慕情耐えがたく、夫の跡を追ってひとり奥州へ。
幾日も歩き続け、ようやく鏡石へとたどりついた天留を待っていたのは、夫の非業の死でした。悲嘆に打ちのめされた天留は、もはや生きる望みはないと、沼に身を投げたのです。
この時、彼女が胸に抱いていた鏡は、今でも水底から哀しげな輝きを放ち続けているといわれています。
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